イベントの成功判断基準について

イベントは「運動会型」と「文化祭型」の2種類ある

運動会型について

いろんな場所でいろんな種類のイベントが開催されていますが、一口に「イベント」と言っても異なった性質を持ったイベントが存在していると思います。

例えばお祭りは運動会と同じような性質があると考えます。

お祭りも運動会も、開催地が自分の住んでる地元だから参加するという「地域密着型」のイベントと言えるのではないでしょうか。

地元以外の運動会をわざわざ見に行くことはないですし、地元以外のお祭りにはあまり興味がない人が多いのも地域密着型のイベントであるからと言えます。

また地域密着型であるため、地元の人とそうでない人では同じコンテンツでも楽しめる度合いが違ってくるのも地域密着型の特徴と言えます。

文化祭型について

文化祭は地元以外の方でも見学にきてくれるイベントです。

他校の文化祭を見に行くことを楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか。

これは文化祭というイベントが地元出身者ではない第三者も楽しめるコンテンツであるからだと言えます。

文化祭で学生が歌う合唱は第三者が聴いても楽しめますし、学生の作品の展示物は誰が見ても楽しめます。

このように誰もが共通認識で楽しめるイベントは運動会にはない要素であり、クリスマスのイルミネーションなど町外からの集客が期待できるイベントと文化祭は、地元以外の人も楽しませることができる点において同じ特徴を持っていると言えます。

運動会型と文化祭型の成功判断基準の違いについて

以上のように、運動会とイルミネーションはどちらも「イベント」というジャンルですが、この2つは異なった性質を持つために成功・失敗の判断基準が大きく異なります。

 

運動会の成功判断基準

運動会の成功判断基準は参加者自身が自主的に運営に関わっているかどうかで判断することができるかと思います。

運動会は競技に参加する学生が主役のイベントであるため、競技に参加しない保護者や来賓の方たちは、見物客としてイベントに参加する形となっています。

見物客が運動会に参加する目的はというと、競技に参加している「自分と関わりのある子供(わが子や親戚の子)」が頑張る姿や、楽しんでいる姿を見たいからだと思います。

 

だとしたら、見物客にとって運動会が楽しかったかどうかは運動会全体の内容よりも、競技に参加している自分の子どもが運動会に楽しんで参加していたかどうかで判断されると推測します。

このことから、運動会を成功させるために必要なことは徹底した「参加者目線」の運営体制であると思います。

 

学生が楽しむためのイベント。

結婚式のような主役が明確であるイベント。

実際に競技に参加する人たちが楽しいもの、興味があるもの、やりたいことを運営側は準備し、参加者のモチベーションを最大限に引き上げることが必要です。

運営側のやりたいコンテンツだけを参加者に強制する運動会は、競技に参加する人たちのモチベーションを下げる結果になりかねません。

運動会で学生が一番盛り上がっている状況を思い返してみてください。

私の経験上、学生が一番盛り上がっている時間というのは応援タイムの時間でした。

それは学生が自分たちで考えた応援内容をチームで共有し、応援団という組織づくりを自主的に行っているからではないでしょうか。

これは私の体験談ですが、私は木城中学校3年生のときに「一生忘れられない運動会」に幸運にも参加することができました。

当時わたしたち世代に大人気となった「ウオーターボーイズ」という映画がありました。

映画の中で主人公たちがプールに入る前にダンスをするシーンがあったのですが、わたしの友人たちがそのダンスを夏休みに練習して運動会で披露したことがありました。

私は恥ずかしがり屋だったのでダンスチームには入らず、友人たちが自分たちの企画を成功させるために努力する姿を外から見ていました。

そして迎えた本番当日、友人たちは実に楽しそうにダンスをしていました。

その姿を見た保護者の方たちの中には目に涙をうかべる人もいました。

その光景を見て感じたのですが、運動会に参加する人たちが自分たちのやりたいことを企画し、自分たちが楽しめる運動会を自主的に作り上げることは、結果的にそれを見に来た人たちも楽しませる運動会になり、学生が自主的に運動会を盛り上げようとする姿は人に感動すら与えるものになるのだと知ることができました。

この経験から分かるように、運動会の成功判断基準とは学生が運営に自主的に関わっているかどうかで決まると言えると私は思います。

この判断基準はお祭りにも当てはまると思うのです。

なぜなら、お祭りは地域密着型の地元の人たちによる、地元の人たちのためのイベントであるからです。

地元の人とは運動会でいう学生であり、地元以外の人たちは運動会でいう見物客であります。

いまはメディアが発達して全国各地のお祭り情報を簡単に入手できるようになりましが、そのことが本来のお祭りの姿とは違ったものへと変貌させたと私は思います。

メディアが発達する前の時代の人たちは、自分たち地元の人が楽しむことだけを考えてお祭りを運営していたはずです。

地元の人が楽しむことを目的としなければ、地元の人はお祭りに参加する意味が無いですし、そうなるとお祭りをやる意味など無いからです。

しかしながら、最近のお祭りというのは運動会でいう見物客を意識し過ぎていると思うことがあります。

見物客を楽しませることを目的とし過ぎるあまり、お祭りの主役が楽しむということを後回しにしていないでしょうか。

お祭りという運動会型のイベントは、集客数や収入などといったコントロールできない部分が多々あります。

しかし、お祭りに参加する地元の人たちが楽しめるお祭りにするかどうかはコントロールできるはずです。

学生にとって楽しい運動会が結果的に良い運動会であるのと同じで、地元の人たちにとって楽しいお祭りが結果的に観光客にも楽しいお祭りになる可能性が高いのではないかと思います。

以上のことから、運動会もお祭りも「参加者目線」での運営がイベント成功への近道ではないかと考えます。

文化祭の成功判断基準

続いては文化祭での成功判断基準であります。

文化祭の成功は「見物客目線」を意識しながら運営することにあると思います。

その理由は、文化祭には第三者から評価してもらう(もらえる)ことを目的としたイベントという一面があるからです。

人から評価をされるというと聞こえは悪いですが、これは社会人になってみると至極当然のことで大人は常に人から評価されることが当たり前に生きています。

私は文化祭がそうした人からの評価を子供の時に体験できる非常に重要な時間であると考えます。

 

人から評価を得られる機会を作ることの重要性

例えば、人の評価されることをバカバカしいと考えるA君人から評価をされることの重要性に気づいているB君がいたとします。

A君は人の評価などどうでもいいと言って、文化祭の日に特別なことは何もせずいつも通りの1日を送る予定です。

一方、人から評価されることの重要性に気づいているB君は、人に認められるコンテンツとは何かを毎日考えながら生活しています。

 

そして迎えた文化祭の当日。

 

A君は今日までいつも通りの毎日を送り、これまでと何も変わらない自分でいることに何の疑問も抱いていませんし、今でも人から評価されることはバカバカしいと思っていて、自分は自分だと信じています。

一方、今日まで人から認められる重要性を理解し、そのために必要なものは何かを考え続けたB君は文化祭を通して人生の転機を迎えることができました。

 

人から認められることの重要性に気づいていたB君はこれまで誰もやったことのないコンテンツを提供しないと人を感動させることはできないと考え、友人と一緒にサックスの演奏をすることを決意しました。

そして文化祭のステージに立ち、みんなの前でそれはそれは素晴らしい演奏を披露したのです。

B君はその時の歓声が忘れられず、その日からプロのサックス演奏者としての道を進むことを決意しました。

そして、3年間しかない貴重な中学時代に一生忘れられない思いでを作ることができたのです。

第三者がリアクションを起こす状態が成功判断基準

A君B君の文化祭に対する向き合い方で大きく違ったのは「人から評価されることの理解度」でした。

自分という人間を評価されることをA君のようにバカバカしいと思うのか、B君のように重要性を理解した上で人生を歩むのではのちに大きな差となるでしょう。

なぜならA君は他人の意見は自分にとって悪だと考え、他人に自分を表現する機会を作ろうとしないのに対し、B君は自分を表現する機会を自ら作り出し、他人からどんな意見を得られるのかを大切にしながら行動しているからです。

 

文化祭型のイベントにおける主役とはイベントに直接関わらない人たちだとわたしは思います。

主催者側は来てくれた人・見に来てくれた人を楽しませるにはどうしたらいいのかを考えながら運営する「第三者目線」が大切なイベントだと思います。

運動会やお祭りは、参加する学生や地元の人たちが楽しめる内容であれば他所からくる見物客にとっても楽しいイベントになる可能性があるのに対し、文化祭やイルミネーションは見物客を楽しませることを優先的に考えながらコンテンツを作成しなければ、見物客にとって意味のあるイベントにはなり得ません。

 

文化祭でサックスを披露したB君は中学生にとって高価な楽器を購入し、高い費用をかけて人を喜ばせるコンテンツを作成しました。

仮にかける費用を少なくし、演奏する楽器がリコーダーになってしまった場合、人生の転機を迎えるほどの歓声を得ることはできなかったかも知れません。

サックスというレアでインパクトのある楽器はB君にとっていいコンテンツを作成できる武器として明確な材料でした。

高い費用をかければかけるほど集客数を増やせる文化祭型のイベントにおいて、他人の評価というのは非常に重要な成功判断基準です。

その評価を得ることが結果的に自分のモチベーション向上やウィークポイントの発見など、自分の成長に直接繋がるからです。

だからこそ、費用をかけて賑わいを創出する文化祭型イベントはいかに他人の評価を可視化できるかが大切だと思います。

B君の場合であれば観客の歓声だったように、イルミネーションだとしたら訪れた観光客の数やメディアで取り上げられるかなど、とにかく第三者がリアクションを起こすかどうかだを元に成功判断基準を設ける必要があるのではないでしょうか。

これからイベントを開催する際には、そのイベントは運動会型なのか文化祭型なのかを理解することで、主催者は参加者と見物客どちらをターゲットにしてコンテンツを作成するべきなのかを把握することができると思います。

ABOUTこの記事をかいた人

宮崎県の木城町という小さな町にある観光協会のホームページです。 観光事業に関わらずいろんなことを記事にして情報を発信して、結果的に木城町の名前が日本中で知り渡ればいいなと思いながら運営をしてます。