地域おこしのプロが教える「町づくりを失敗させる3つの病気」とは?

失敗の原因は人的な要素が多い

町づくりや地域おこしといったものを語るときに、必ずといっていいほど失敗例が存在します。

失敗の要因はさまざまあるでしょうが、もし人的要因があるとしたらそれは改善の余地があると思います。

 

私は、門川町で「いきいき集落研修会」というものに参加をしてきました。

その中で、地元学ネットワーク主宰 吉本哲郎さんの講話が非常に参考になったので共有させてください。

 

吉本さんは全国各地で町づくりのアドバイスをされている方で、その活動を通して地元を活性化させるために必要な「地元学」について公演されています。

 

たくさん参考になるお言葉があったのですが、私がとくに印象深かったのが「町づくりを失敗させる3つの病気」です。

吉本さんいわく、地元活性化をさせようと思ったときに失敗する時は、この3つの病気のうちどれかが当てはまるとのこと。

 

町づくりを失敗させる3つの病気

1.事業計画通りにしか行動しない病気

2.みんなで話し合う病気

3.会議を開こうとする病気

 

いかがでしょうか?

私は町おこしがうまくいっていない地域において、この3つの病気があてはまる場合が相当数あると思います。

 

吉本さんはこの3つの病気を例として、とにかく「行動を起こさないことが1番悪い」ということを何度もおっしゃっていました。

そして、この3つの病気はいずれも行動を起こす妨げになるものだそうです。

 

3つの病気が町づくりに悪影響を及ぼすワケとは?

では、なぜこの3つの病気が行動の妨げになるのかを吉本さんの話を踏まえて、私なりに考えて整理したのでお話させてください。

1.事業計画通りにしか行動しない病気について

この病気は自治体と協力して活動をする場合に起きる問題だと思います。

基本的に自治体での活動内容というのは、1年前から事前に計画して行動するのが大前提です。

計画の内容には活動にかかる費用も含めて計画されるため、よほどのことがない限り計画から外れた活動はできません。

 

しかし事前の計画どおりにしか行動できないという縛りが、町づくりをする場合には妨げになるのではないでしょうか。

私は町づくりに関して言えば、計画したことが計画どおりにいかないということも大前提として動かなければいけないと思います。

 

「計画して実行し、分析して改善を加える」というプロセスを繰り返していかなければ、何事もよくなりません。

 

1年間の事業計画をたてて行動したとして、途中で事前の計画に変更を加えた方が正しいと判断したときには、計画を変更できる体制も必要だと思います。

吉本さんは「計画とは変更するために存在する」とおっしゃっていましたが、まさにその通りだと思います。

 

ここでの変更とは、単なる思い付きでのものでなく「分析した結果、変更を加える」ということが重要だと思います。

それが可能になることで、現場の人はどんどん積極的に自分たちの活動を有意義なものにしていこうとやる気がでるのではないでしょうか。

 

2.みんなで話し合う病気

この病気は一見良さそうに思えますが、町づくりをする場合には失敗を招く要因であるということを知っておいてください。

 

何かしら町おこしをするために、みんなで話しあってから決めようという体制は、結果的に何もしない方がいいという結論に至ることが多いはずです。

 

なぜか?

 

みんなで話し合って結論を出そうとすると、その中には必ずそれを反対する人がいるものです。

 

一人でも反対する人がいた場合、みんなの意見ではないということで、ものすごくいいアイデアを潰す結果になることがあります。

 

そもそも個人の意見というものには、必ず反対意見が存在すると思います。

 

日本中の誰もが納得するような意見を言える人が存在するのならお目にかかりたいくらいです。

政治家だろうが芸能人であろうが、医者であろうがスポーツ選手であろうが、個人的な発言には必ず反対意見が存在するものです。

 

それを知っていたら「みんなで話し合う」というスタイルが絶対に成功しないやり方であると理解してもらえると思います。

 

やりたいことがあったら、それに賛同する人が集まって、そのグループだけで行動を起こし始めることも非常に大切であるはずです。

みんなで足並み揃えて行動しようとすると、結果的に何もしないことになるということを知っておいてください。

3.会議を開こうとする病気

この病気は2つ目の病気と性質的には似ていますが、2つ目の病気とは異質な部分があります。

 

その違いとは、会議を開くという行為には「行動を起こす」という前提が入っていないということです。

 

2つ目のみんなで話し合うという行為は、実際に行動するときに不平不満がない状態にしたいという「行動を起こす前提」の状態であることをさします。

 

しかし、この「会議を開く」というのは「行動するかは別として、とりあえずやるやらないを特定の人たちで決めましょう」という性質があると思います。

 

なぜなら、会議を開きたがるのは実際に行動をしない人である場合が総じて多いからだと思います。

行動を起こす人たちは、会議など開かずに自分たちでどんどん行動を起こすタイプが多いものです。

 

そして会議を開いたときに一番問題なのが、出席した人たちはガチガチに固まり、意見が出なくなる可能性が非常に高くなるということです。

そもそも町づくりや町おこしなどに関しては、行動を起こす前に会議を開いてやるものではないということが言えると思います。

 

吉本さんは、冗談や笑いがない環境では町づくりは成功しないとおっしゃっていました。

 

私はいいアイデアというのは仕事を忘れたときにしか出てこないと思います。

喫煙所でタバコを吸いながら話をしているときや、会社での飲み会など、仕事から一歩離れた状態で思いついたアイデアこそ、成功する可能性が高いものであると信じています。

 

吉本さんは、冗談が言えるくらい発言の自由な環境が、結果的にいいアイデアを生み出すということを理解しているからこそ、この3つ目の病気に気が付いたのではないでしょうか。

 

町づくりというのは、仕事ではなく「地元人が、地元をもっと楽しくするための遊びの延長線上」であると思います。

会議を開いたりなどしてまじめにやりすぎると、かえって町づくりしようとする人たちを潰す行為になる可能性があるということを知っておいてください。

 


 

以上、3つの病気をご紹介しましたが、いずれの病気にも「行動を起こす」ことの妨げになるという共通点があったと思います。

 

町づくりや町おこしをするときに、最も最悪なのが「何も行動を起こさない」ということを冒頭でお話ししました。

 

何か行動を起こそうと思っているが、何から始めたらいいかわからないという方がいたら、何でもいいから行動してください。

 

吉本さんは、ある場所で町おこしをしたいが何をしたらいいか分からない若者に「何でもいいからやってみろ」と伝えたところ、その若者は、友達3人で地元の河原の掃除を始めたそうです。

 

それを見た吉本さんは、ここはとんでもない町になると予感したと言います。

 

その後、その町は2万人を集客するイベントを開催するようになり、そのイベントはいまでも続いており拡大していっているそうです。

このことからもどんな内容でもいいから、行動を起こすことの重要性が理解できると思います。

 

吉本さんの公演から、町づくりをする場合は行動を起こすことが最も重要であり、その妨げになるものを徹底的に排除するという体制づくりが、町づくり成功への絶対条件であると言えるのではないかと思ったところでした。

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宮崎県の木城町という小さな町にある観光協会のホームページです。 観光事業に関わらずいろんなことを記事にして情報を発信して、結果的に木城町の名前が日本中で知り渡ればいいなと思いながら運営をしてます。