地域の歴史は観光事業として収益をあげれるのか

歴史を活かした観光事業の成功例

私は前職で日本各地を訪れることが多かったので、一般の方よりかはいろんな場所をこの目で見てきたと自負しております。

その中で、その土地にしかない歴史を観光地として売りにしている場所も見てきました。

そして、いま現在は観光協会の職員として働く中で気づいたことがあります。

それは日本中のあらゆる地域に、その場所にしかない歴史というのは存在しており、どこもそれを売りにして観光誘致を狙っているということです。

ここではそれらを歴史観光と呼ぶことにします。

そんな歴史観光で実際に成功している場所として、あなたはどこが思い当たりますか?

おそらくほとんどの方が京都と答えるのではないでしょうか?

ではなぜ京都は歴史観光を売りとしてここまで有名になることができたのか。

その答えは、街にあるもの全てが歴史を感じるためのアトラクションであるからだと思うのです。

歴史観光を成功させるには地方版のディズニーランドが必要

ディズニーランドは誰もが一度は訪れたことがある世界屈指の観光地だと思います。

ディズニーランドと京都。

一見全くジャンルの違う観光地のようですが、私は本質的にこの2つは同じ性質を持っているものと考えます。

京都が歴史観光として成功した理由は、街にあるもの全てが京都の歴史を感じるために用意されたアトラクションだからと先ほどお話しました。

そしてこの手法はディズニーランドでも全く同じだと思うのです。

ディズニーランドが多くの集客に成功している理由も、ディズニーランドのパークにあるもの全てがディズニーという世界観を感じるために用意されたアトラクションだからだと思うのです。

ただしディズニーランドに関して言えばそれだけが理由でないことも承知しております。

がしかし、ここで私が言いたいのは、もしディズニーランドのパークから住宅地やデパートが見えたとしたら、あなたはいまと同じくらいにディズニーランドに対して魅力を感じたでしょうか?

夢の国が夢の国であり続けるには、いかに来園したお客様を現実世界から切り離すかが重要なポイントです。

自分はいま現実とは違う異空間にきている。

そんなふうに訪れた人に大きな勘違いをさせることがディズニーランドの手法だと思います。

それは京都も同じで、ディズニーランドほど完璧に現実世界から切り離すことはできていませんが、日本中のどこよりも歴史観光において異空間を感じられるのが京都だったということがいえるのではないでしょうか?

京都は地方版のディズニーランドを見事に建設した唯一の場所だと思います。

その土地の歴史観光を成功させるということは、パンフレットに歴史情報を丁寧に載せることではなく、ホームページに歴史情報を掲載することでもなく、街のなかに歴史についての案内看板を設置することでもありません。

訪れた人にいかにその土地独自のオリジナルな異空間を感じさせるか。

これを達成できる場所だけが歴史観光を売りにできる場所となり得るのだと私は思います。

人が観光をする目的とは何なのか?

ディズニーランドと京都に共通する異空間というワード。

実はここに人が観光する目的の答えがあると思います。

人が観光する目的とは、日常という名のストレス発散をするための現実逃避。

これこそが人が観光を求める真の目的なのではないでしょうか。

いつもの朝。いつもの職場。いつもの人間関係。いつもの帰り道。いつもの夜。

そんないつもから逃げ出したいという思いが、人を旅行に連れ出す根本的な理由だと思います。

人間という生き物はほんとに飽きやすいもの。

あなたがいま沖縄に住んでいるとして、あなたはその日常に飽き飽きしているでしょうが、私からしたらあなたの見ているいつもの景色は最高の異空間なのです。

異空間を求めるが故に、旅行というサービスが存在し、観光地という場所がうまれる。

観光の根本にはそんな現実逃避があることを意識したうえで、地方独自の歴史を売りとしたオリジナル観光地を建設し、お客様に異空間を感じさせる。

そうすることで地域の歴史は観光事業として収益を出せるのではないかと思う筆者でした。

ABOUTこの記事をかいた人

宮崎県の木城町という小さな町にある観光協会のホームページです。 観光事業に関わらずいろんなことを記事にして情報を発信して、結果的に木城町の名前が日本中で知り渡ればいいなと思いながら運営をしてます。